寺島惇太さんは、多彩な声色と表現力で多くのファンを魅了している声優です。アニメキャラクターの代表作としては、まず『KING OF PRISM』シリーズの一条シン役が挙げられます。優しく愛に溢れた声で演じるシンは、多くのファンの心を掴んでいます。特に「Sweet Sweet Sweet」や「ダイスキリフレイン」などの楽曲は、ファンにとって心の支えになっているという声も多く聞かれます。
また、『アイドルマスター SideM』の大河タケル役も寺島さんの代表作として知られています。冷静沈着ながらも常に頂点を目指して努力する姿が魅力的なキャラクターです。宮城県出身という設定も、地元ファンにとっては親近感を抱かせる要素となっています。
『ツキプロシリーズ』では藤村衛を演じており、キャラクターソングCDシリーズ「ALIVE Growth」にも参加しています。さらに『A3!』では御影密役を担当し、特殊な声色の維持に苦労しながらも丁寧に演じ分けていることが評価されています。密くんの声は「肺を殺して声を出している」と本人が語るほど特徴的で、ライブでのパフォーマンスでも声質の調整に細心の注意を払っているそうです。
『この音とまれ!』の桐生桜介役や『みだらな青ちゃんは勉強ができない』の木嶋拓海役など、幅広いキャラクターを演じ分ける技術は、寺島さんの大きな魅力の一つです。
寺島惇太さんはゲーム作品でも数多くのキャラクターを演じています。特に注目すべきは『JUDGE EYES:死神の遺言』の杉浦文也役です。「龍が如く」シリーズの派生作品である本作で、寺島さんは若手キャラクターとして爽やかな声と笑顔で物語に彩りを添えています。重厚なストーリーの中で癒しを与える存在でありながら、実は重要な役割を担っており、軽い口調から一転、苦悩する姿まで幅広い演技を披露しています。
『A3!』の御影密役もゲームキャラクターとして人気が高く、「憑依型」と呼ばれる役に入り込むタイプのキャラクターを通して、さらに多様な演技を見せています。ゲーム内での芝居シーンでは、密くんを通して別のキャラクターを演じるという二重の演技を披露し、その一つ一つを丁寧に作り込んでいる点が高く評価されています。
『アイドルマスター SideM』の大河タケル役もゲームから始まり、アニメ化されたキャラクターです。冷静で知的な印象のタケルは、寺島さんの落ち着いた声質がマッチしており、ファンからの支持も厚いです。
その他にも『夢王国と100人の王子様』のイラ役や『イケメン革命 アリスと恋の魔法』のハール=シルバー役など、女性向けゲームでも活躍しています。『文豪とアルケミスト』の三好達治役では、実在の文豪をモチーフにしたキャラクターを演じるという難しい役どころにも挑戦しています。
寺島惇太さんは、アニメやゲームだけでなく、外国映画やドラマの吹き替えでも活躍しています。特筆すべきは『ムーミン谷のなかまたち』でのムーミントロール役です。北欧の人気キャラクターの主役を務め、優しく純粋な性格を見事に表現しています。
また、『キャスパーのオバケ学園』では主役のキャスパー役を担当し、子供向け作品での親しみやすい演技も披露しています。海外ドラマでは『GOTHAM』のジョナサン・クレイン役や『ヴァイキング~海の覇者たち~』のアイヴァー役など、様々なキャラクターを演じています。
特に注目すべきは『Misfits/ミスフィッツ-俺たちエスパー!』でのネイサン・スチュワート=ジャレット役です。イギリスの人気ドラマで、不良青年が超能力に目覚めるというストーリーの中で、コメディ要素の強いキャラクターを演じています。
ナレーションの分野では、「のぶニャがの野望」PVや「ゼルダ無双」TVCFなどのゲーム関連の仕事や、「日本工学院」TVCMや「埼玉県選挙」CMなど公共性の高い作品も担当しています。さらに「奇跡体験アンビリバボー」のボイスオーバーも務めるなど、その声の活用範囲は非常に広いです。
これらの外画吹き替えやナレーション実績は、寺島さんの声優としての幅広い表現力と適応力を示すものであり、アニメやゲーム以外の分野でも高い評価を得ています。
寺島惇太さんは2011年頃に『イナズマイレブンGO』の雪村豹牙役でデビューしました。デビュー作でありながら役柄をしっかりと理解した上での役作りが評価され、その後のキャリアの基盤となりました。初期の頃は『ジュエルペット サンシャイン』のジュゲムジュゲム役や『神様のいない日曜日』のパロット役など、比較的小さな役を担当していました。
その後、『ヤング ブラック・ジャック』のオクチン役や『アニメガタリズ』の中野光輝役など、徐々に重要な役を任されるようになります。特に2017年の『TSUKIPRO THE ANIMATION』での藤村衛役は、その後のキャリアにおいて重要な転機となりました。
2019年には『KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-』の一条シン役、『みだらな青ちゃんは勉強ができない』の木嶋拓海役、『パパだって、したい』の成瀬圭壱役など、主要キャラクターを多数担当するようになり、声優としての地位を確立しました。
2024年現在では、『俺は全てを【パリイ】する~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~』のレイン役や『じいさんばあさん若返る』の将太役など、最新アニメでも活躍しています。また、2024年には『KING OF PRISM』シリーズの新作も予定されており、一条シン役での再登場が期待されています。
デビューから現在まで、寺島さんの演技の幅は着実に広がり続けており、今後もさらなる活躍が期待される声優の一人です。
寺島惇太さんの最大の魅力は、多彩な声色と徹底した役作りにあります。特に演じ分けの技術に定評があり、『曼荼羅イブ』の栄西浪役では、可愛らしい癒し系ボイスと全く異なる別の顔を見せる演技で驚きを与えています。このギャップ演技は多くのファンを魅了する要素となっています。
また、寺島さんの歌唱力も高く評価されています。『ブレイクマイケース』の環野揺役では、マイペースなキャラクターの演技と共に、その歌唱力の高さが作品の魅力を引き立てています。2019年からは個人名義での音楽活動も開始し、声優アーティストとしても活躍の場を広げています。
『GOALOUS5』の黄島朝陽役では、柔和なお兄さんのような雰囲気とギャンブル好きという一見矛盾する要素を持つキャラクターを「憎めないクズ男」として絶妙に表現し、ファンの心を掴んでいます。表面的な性格だけでなく、キャラクターの奥に秘められた複雑さも表現できる技術は、寺島さんならではの強みです。
ファンからの声として多いのは、寺島さんの演じるキャラクターに「救われた」という感想です。特に『KING OF PRISM』の一条シン役は、仕事で辛い時に支えになったという声が多く、キャラクターを通して視聴者に勇気や癒しを与える力を持っています。
また、ラジオパーソナリティとしての活動も人気で、「白井悠介・寺島惇太 BOYS BAR [S]」や「寺島惇太のずん散歩」などの番組では、親しみやすいトークで多くのリスナーを魅了しています。声優としての仕事だけでなく、多方面での活躍がファンの支持を集めている要因と言えるでしょう。
寺島惇太さんは今後も様々なキャラクターを演じ、その演技の幅をさらに広げていくことが期待されています。多彩な表現力と真摯な姿勢で、これからも多くのファンの心を掴み続けることでしょう。