金元寿子さんの声優としてのキャリアを語る上で外せないのが、2010年に放送された『侵略!イカ娘』の主人公・イカ娘役です。「ゲソ」という特徴的な語尾と、天真爛漫な性格のイカ娘を見事に演じ切り、この作品で第5回声優アワード新人女優賞を受賞しました。
イカ娘の「侵略しに来たでゲソ!」という決め台詞は、放送当時大きな話題となり、金元さんの名を一躍有名にした作品です。アニメファンからの人気投票でも常に上位にランクインする代表キャラクターであり、金元さんのブレイクのきっかけとなりました。
イカ娘の魅力は、侵略者としての威厳を保とうとしながらも、人間社会の様々なことに興味を示し、純粋に楽しむ姿にあります。金元さんは、そんなイカ娘の可愛らしさと時折見せる強気な面を絶妙なバランスで表現し、キャラクターに命を吹き込みました。
2012年に放送された『スマイルプリキュア!』で金元寿子さんは、黄瀬やよい/キュアピース役を演じました。泣き虫で内気な性格ながらも、好きなことには一生懸命に取り組む黄瀬やよいは、金元さんの柔らかな声質と演技力が存分に発揮されたキャラクターです。
変身後のキュアピースは「ピカピカピカリン!ジャンケンポン!キュアピース!」という元気な口上が特徴で、やよいの内気な性格とのギャップが魅力的でした。特に「ピース!ピース!」と言いながらポーズを決めるシーンは、子どもたちからも大人気でした。
ファンからのコメントでは「泣き虫だけど自分の好きなことに一生懸命打ち込む姿が勇気をくれた」「当時受験で自信を無くしていた私に勇気をくれた」など、キャラクターとしての影響力の大きさが伺えます。金元さんの演じるやよいの成長ストーリーは、多くの視聴者の心に響いたのです。
『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』で金元寿子さんが演じたアトラ・ミクスタは、過酷な世界観の中で癒しを与える存在として多くのファンに愛されました。戦争や死が日常的に描かれる重厚な作品の中で、アトラの純粋さと優しさは視聴者に安らぎを与えました。
アトラは主人公・三日月・オーガスと深い絆で結ばれており、彼を支える重要な役割を担っています。金元さんは少女らしい可愛らしさの中に芯の強さを感じさせる演技で、キャラクターの魅力を最大限に引き出しました。
ファンからは「過酷な物語の中での癒しそのもの」「金元さんの癒しの声が存分に発揮されている」「苦しい作品の中に金元さんの担当するキャラクターがいなければ視聴を乗り切れなかった」といった声が寄せられており、作品における重要性が伺えます。
2014年から放送された『美少女戦士セーラームーンCrystal』では、金元寿子さんが水野亜美/セーラーマーキュリー役を演じました。原作の大ヒットアニメのリメイク版で、前作で人気を博したキャラクターを新たに演じるという重責を担いましたが、知的で冷静、そして時に優しさを見せるセーラーマーキュリーの人物像を見事に表現しました。
水野亜美は、クラスでトップの成績を誇る天才少女であり、セーラー戦士の中でも分析力と冷静さを武器に戦うキャラクターです。金元さんは、そんな亜美の知性と、内に秘めた情熱を絶妙なバランスで演じ分けました。
特に変身シーンでの「マーキュリー・パワー、メイクアップ!」という台詞や、必殺技「シャボン・スプレー」を放つ際の力強さと気品を兼ね備えた演技は、多くのファンから高い評価を受けています。長い歴史を持つ作品の新たな担い手として、金元さんの演技は新世代のセーラームーンファンの心を掴みました。
近年の代表作として注目されているのが、『陰の実力者になりたくて!』でのイプシロン役です。イプシロンは七陰の第五席を務めるエルフで、クールな外見と実はピアニストという意外な一面を持つキャラクターです。
金元寿子さんはこれまで可愛らしいキャラクターを多く演じてきましたが、イプシロン役では凛とした大人の女性を演じており、新たな演技の幅を見せています。特に魔力の制御に長けており、自分の肉体を偽装するという複雑な心理を持つキャラクターを、金元さんは繊細かつ力強く表現しました。
ファンからは「金元さんの凛々しい演技とのギャップが大変ユニークで魅力的」「クールな感じが印象深い」といった評価が寄せられており、金元さんの演技の幅広さを示す役柄となっています。EDでは他のキャラクターと共に歌うシーンもあり、声優としてだけでなく歌手としての才能も発揮しています。
『BanG Dream!(バンドリ!)』では、Roseliaのキーボード担当・羽沢つぐみを演じています。真面目で几帳面な性格のつぐみは、バンドの中でも縁の下の力持ち的な存在で、金元さんの落ち着いた演技が光るキャラクターです。
つぐみは普段はしっかり者ですが、焦ると可愛らしい一面を見せるギャップも魅力的です。金元さんはそんなつぐみの多面性を丁寧に表現し、「つぐみっぽさをすごく演じている」とファンからも高い評価を受けています。
バンドリは声優がキャラクターとして実際に楽器を演奏するという特徴があり、金元さんも実際にキーボードの練習を重ねてライブに出演するなど、役への熱意が伝わる取り組みを見せています。キーボードに真剣に向き合うつぐみの姿は、金元さん自身の姿勢とも重なり、説得力のある演技につながっています。
『ゲーマーズ!』で金元寿子さんが演じた天道花憐は、学校一の美少女でありながらゲーム好きという意外な一面を持つヒロインです。この作品では、金元さんの「可愛さ」を全面に押し出した演技が特徴的で、多くのファンを魅了しました。
天道花憐は表面上は完璧な美少女ですが、ゲームの話になると目を輝かせる純粋な一面があり、そのギャップが魅力的なキャラクターです。金元さんはそんな花憐の多面性を見事に表現し、「キャラクターの可愛さと、金元さんの演技の可愛さが生み出した奇跡の産物」と評されるほどの名演技を披露しました。
特に、花憐がゲームについて熱く語るシーンや、恋愛に関して戸惑う場面での繊細な感情表現は、金元さんの演技力の高さを示すものとなっています。「細かな発音のアクセントから、コミカルな演技まで存分に金元さんの良さを味わうことができる作品」というファンの声からも、その演技の幅広さが伺えます。
『りゅうおうのおしごと!』では、金元寿子さんが空銀子というツンデレキャラクターを演じています。年下ながら主人公の姉弟子という立場で、素直になれない複雑な感情を抱えるキャラクターを、金元さんは絶妙なバランスで表現しました。
空銀子は主人公・八一に対して強気な態度を取りながらも、実は好意を抱いているという典型的なツンデレキャラクターです。金元さんはこれまで演じてきた可愛らしいキャラクターとは異なる、ツンツンした態度と時折見せるデレの瞬間を見事に演じ分け、新たな魅力を見せました。
ファンからは「かわいい系の金元さんとは違うツンデレな金元さんが見られる」「時折見せるデレが最強にかわいい」といった声が寄せられており、金元さんの演技の幅広さを示す役柄となっています。特に感情が高ぶる場面での声の揺れや、照れる場面での微妙な声のトーンの変化など、細かい演技の技術が光るキャラクターです。
『純潔のマリア』の主人公マリア役は、金元寿子さんの演技スタイルに新たな一面を加えた重要な作品です。中世ヨーロッパを舞台にした物語で、戦争を嫌い魔法の力で争いを止めようとする強い意志を持った魔女を演じました。
これまでの可愛らしいキャラクターとは一線を画す、芯の強さと意志の固さを持ったマリアを、金元さんは力強く演じています。「金元さんは可愛く幼い感じのキャラを演じているイメージがあったけど、マリアは強くかっこよいキャラでした」というファンの声からも、この役が金元さんの新たな一面を見せる機会となったことが伺えます。
特に「戦争が嫌いだから」という単純明快な理由で行動するマリアの純粋さと、それを貫く強さを同時に表現した演技は、金元さんの演技の幅の広さを示すものとなりました。また、恋愛に関して無知なマリアの可愛らしい反応も魅力的で、強さと可愛さを併せ持つキャラクターを見事に演じ切りました。
『食戟のソーマ』シリーズで金元寿子さんが演じた薙切えりなは、料理の名門・遠月学園の「十傑」の一人で、プライドが高く完璧主義な性格のヒロインです。最初は主人公・創真を見下していましたが、次第に彼の実力を認め、自身も成長していくという複雑な心理変化を、金元さんは繊細に表現しました。
えりなは「神の舌」と呼ばれる特殊な味覚の持ち主で、料理の評価シーンでは独特の表現力が求められます。金元さんはそんな難しいシーンも見事に演じ切り、えりなの成長と共に演技にも変化をつけていく高度な演技を披露しました。
特に、高慢な態度から次第に素直になっていく心の変化や、料理への情熱が高まる場面での感情表現は、金元さんの演技力の高さを示すものとなっています。「みんなが選ぶ金元寿子さんが演じるキャラといえば?」のアンケートでも上位にランクインするなど、多くのファンに愛されるキャラクターとなりました。
ソーシャルゲーム『グランブルーファンタジー』の女性主人公・ジータ役も、金元寿子さんの代表作の一つです。元々ゲームでは無音声だったキャラクターですが、アニメ化に伴い金元さんが声を担当することになりました。
ジータは「空の世界」を旅する騎空士で、様々な仲間と共に冒険する主人公です。金元さんはそんなジータの明るさと冒険心、そして仲間を思う優しさを見事に表現し、「元々ゲームの初期ではボイスとしてついていなかったですが、アニメ化やそれに付随する特典の関係で女性主人公にも声がつくことになりますが、金元さんのボイスでよりいっそうやる気に満ち溢れるようになりました」というファンの声からも、その演技が高く評価されていることが伺えます。
特に「とにかくかわいい!ゲームをやっていて良かったと思える最高の適役だった!」「純真無垢な感じで